(NHK) 日本の美術や伝統工芸を知るために石川県を訪れている台湾の高校生が白山市で「加賀友禅」の制作工程などを学びました。

白山市の金城大学短期大学部を訪れたのは台湾の台中市にある中高一貫校「明道高級中学」でデザインなどを学ぶ生徒20人あまりです。

15日は「日本画」や「漫画」、それに石川県を代表する伝統工芸、「加賀友禅」の3つのコースが用意され、生徒たちが短期大学部の教授などから説明を受けました。

このうち「加賀友禅」の制作工程を学ぶコースでは、生徒たちは生地に色を塗る作業を体験し慎重に筆を動かしていました。

この学校では2013年から伝統工芸が盛んな石川県を訪問するツアーを続けています。

生徒たちは今月18日まで石川県に滞在し、金沢市の国立工芸館や金沢美術工芸大学などを訪れるということです。

「加賀友禅」について学んだ生徒の1人は「台湾で学ぶデザインとは大きく違い新鮮です。クラスメイトにもこの経験を伝えたいです」と話していました。

学校の依頼を受けてツアーを企画したツアーコンダクターの林芳禾さんは、「日本の伝統工芸を学ぶ機会は台湾ではほとんどありません。石川で学ぶことが生徒たちの経験や思い出につながるといいです」と話していました。