交流を終え、記念写真に納まる生徒たち=2025年9月16日午後2時42分、千葉県成田市の成田山新勝寺、小林誠一撮影
(朝日新聞/小林誠一報導) 千葉県立成田國際高校(通稱:成國、成田市加良部)が今年、創立50周年を迎えた。県内の公立高で國際系の學科がある6校のうちの1校で、第2外國語を学ぶことができ、海外四つの國・地域に5校の姉妹校がある。國際交流を柱とした教育が、傳統として根付いている。
9月16日午後、成國と程近い成田山新勝寺一帯では、日本語、中國語、英語など多言語で會話を交わす高校生約30人が行き交っていた。約15人は同校、ほか約15人は台灣の桃園市立陽明高級中等學校と同市立桃園特殊教育學校の生徒たちだ。成國と陽明高級中等學校は、2016年に姉妹校協定を締結している。
台灣の生徒は、成國の生徒の案內で、新勝寺と參道を散策。參拝の作法を學んだり、參道グルメを楽しんだりした。約2時間の散策を終えると、雙方の生徒は、名殘惜しそうに記念写真を撮り続け、連絡先を交換した。
同日午前には成國で2年生全員の約320人が、台灣の生徒たちの歓迎會を開催。成國側が箏曲と吹奏楽を、台灣側が校歌斉唱とダンスを披露し、拍手を送り合った。生徒同士のディスカッションの時間もあった。
陽明の徐子翔さんは「學校に普段いる時間は台灣のほうが日本よりも長いことが分かった。來日は6回目だが、生徒同士が直接話すことで、新たな発見がある」。5泊6日の日程の中、成國との交流を楽しみにしている生徒が多いという。
成國で國際教育部長を務める加藤恭子教諭によると、台灣の生徒を受け入れるにあたり、2年生を対象にボランティアを募集した。15人程度を想定していたが、倍以上の31人が応募。そのため前半と後半に分け、台灣側の希望を確認しつつ、生徒主体で運営したという。
ボランティアに參加した中村賢志さんは「國際交流の機會が多いことが成國に來た理由。海外生活が長いので自由な學校が自分に合っている」。永石多喜介さんも「海外関係の仕事に就きたい。多種多様な人が、ここにはいる」と魅力を語る。成國の2年生は11月に修學旅行で台灣に行き、陽明を訪問して交流を深める予定だ。
成國は、普通科の成田西高校として1975年に開校した。87年に英語科を新設、92年に校名変更と同時に國際教養科も新設され、2006年には英語科と國際教養科を統合して國際科と普通科の2科體制になった。普通科も「幅広い分野の教養と國際感覚」を學科目標に掲げる。
姉妹校は豪州、韓國、台灣、米國にある。2年生から第2外國語も履修でき、現在は韓國、中國、フランスの3カ國語から希望者は學ぶことができる。海外への修學旅行も、1999年に県内の公立高で初めて実施したという。
成國の近くには「第2の開港プロジェクト」を掲げる成田空港がある。空港関係者の多くは「成國の出身者は、國際感覚に優れた人が多い」と地元の公立高に期待する。
成國は、11月21日に創立50周年の記念式典を開く。教諭時代も勤務した福水勝利校長は「コロナ禍で途絶えた(対面による)姉妹校交流も復活した。國際科設置高校として、グローバル人材の育成に取り組んでいく」と話している。
台灣の生徒は成國の生徒に作法を學びながら參拝した=2025年9月16日午後2時25分、千葉県成田市の成田山新勝寺、小林誠一撮影
會話を楽しみながら食事をする生徒たち=2025年9月16日午後0時54分、千葉県成田市の成田國際高校、小林誠一撮影
台灣の生徒は成國の生徒に作法を學びながら參拝した=2025年9月16日午後2時18分、千葉県成田市の成田山新勝寺、小林誠一撮影
台灣の生徒は成國の生徒に作法を學びながら參拝した=2025年9月16日午後2時28分、千葉県成田市の成田山新勝寺、小林誠一撮影
おみくじを見せ合う生徒たち=2025年9月16日午後2時35分、千葉県成田市の成田山新勝寺、小林誠一撮影
台灣の生徒は成國の生徒の案內で散策した=2025年9月16日午後2時6分、千葉県成田市の成田山新勝寺表參道、小林誠一撮影
2年生全員の約320人が台灣の生徒たちの歓迎會を開いた=2025年9月16日午後0時12分、千葉県成田市の成田國際高校、小林誠一撮影